Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.31
2017/02/25 7:35 p.m.
ウイントフック
23日の午後にウイントフックの宿に着きデータ整理、
24日は機材の片付けを済ませレストして終了。
スーパーマーケットに1回行っただけで外出はせず。
25日
翌日の昼に帰国のフライトを控えたこの日が滞在最終日。
お昼頃から撮影ポイントを探しながら街をぶらぶらすると、
ほぼ1ヶ月静かな自然の中で過ごしてきた僕には街の喧騒や色は耐え難く、
アスファルトからの硬い反発は体を疲労させる。
一旦宿に戻り気温も下がり人も減る夕方にまた街へ出ようと休憩する。
土曜日ということでみんな家でゆっくり過ごすのだろうか、
夕方には人は消え昼間の喧騒が嘘のようだ。
何箇所か撮りながら歩いているとこの街もこの1月追いかけてきた
優しい夕焼けに染まっていく。
この街はどこか東京と似ている
今の東京ではなく、僕が30年前子供の頃にみた渋谷だ。
当時の僕は渋谷へ行く事は一大イベントで東急東横線の渋谷駅の広い空間に降り立つと、
別世界に来たようで毎回心を踊らせていた。
建物に関しては一段落していたのか余り建設中のビルは無く街として完成していた
感じがして勢いを感じた反面、駅周辺には空き缶を置き物乞いをする人達を横目に足早に
過ぎて行くサラリーマンの人達などが記憶に残っている。
ナミビアもリゾート大国だけあって、アヴァニやヒルトンといった
外資のホテルや企業が入り伝統的な建物や食べ物が少なくなって来ている事に
今後ますます発展して行くだろうという勢いを感じ、
時代に馴染めず物乞いをする人達を見た。
そんなナミビアに僕は日本の様に経済や利益だけで進み
自然を忘れかけている東京の様になって欲しく無いと思い、
ナミビア最後のシャッターを切る。
以上でIseya Shinsuke Photography tour 2017 in Namibaの発表を終了とさせて頂きます。
クラウドファンディングで支援して頂き実現した今旅、
支援して頂いた方々はもちろん、仕事先でお世話になっている方々や先輩方や後輩達、
友人達に出発直前まで餞別や仕事を与えて頂きました。
向こうにいる間はいつも皆さんの顔を思い浮かべながら
最高の瞬間に出会えた時は本当に感謝の念で何度となく涙が溢れてきました。
昨年12月に航空券を予約してからは集中力を高め今旅にぶつけて
全てを出し切り東京に戻ってからはどこか上の空でしたが、
きっとそれは僕の魂はどこかで先に旅をしているのだろうと思います。
その魂を捕まえに皆さんから頂いたナミビアの写真を武器に
また自然の中へ写真を撮りに旅に出ようと思っております。
1月間お付き合い頂き本当にありがとうございました。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.30
2017/02/22
Dune45
明け方まで撮影してたのもあってこの日はゆっくりスタート
8時頃に起きて朝食、シャワー(ナミビアのキャンプ場はキレイな共用シャワー、
水洗トイレ、各テント場に電源、水道、と日本より充実している。)を浴びてから、Dune45へ向け出発
途中仮眠をして夕方前にDune45に到着すると、
ゲートキーパーに今日はもう遅いと言われるが食い下がるとゲートキーパーは
"俺の弟をソリティアまで乗せてってくれるならいいぞ。"
と、持ちかけてきた。
今日は途中で車中泊の予定だったので了承しゲートを通してもらいDune45へと車を走らせる。
6:30 p.m.
風によって砂丘に縞模様が造られる
雪面だとシュカブラ(風紋)っていうんだけど砂丘でも言うのかな?
6:49 p.m.
この日は平日っていうのもあってかこの時間には僕以外誰もいなかった。
それでも日中はやはり人が入り足跡を残していくが、午後になると風が吹きリセットしていく。
7:01 p.m.
日没間際
Dune45より遠くの砂丘群を撮る
風に撒き散らされた砂で空はぼんやり霞んでいる。
もう思い残すことは無い。
7:31 p.m.
とは、言ってもやはり…
ゲートへ向かうため東へ車へ走らせているとミラーには西へ沈む太陽が目に入る。
我慢ならず車を止め一枚撮る
地平線の向こうへ沈む大きな太陽
アフリカらしい写真かな。
20時ちょうどにゲートに着き、ゲートキーパーの弟
"スマイリー"
をピックアップしてソリティアへ向かう。
彼は20代半ばの若者でソリティアのキャンプ場のカフェで働いていて、
ナミビアの自然をとても愛していると言い、色々な話をしてくれた。
22時位にソリティアに着き彼は寮に帰り、
僕は駐車場の隅で車中泊をして翌朝(23日)、
せっかくなので彼が作るアップルパイとコーヒーを食べてから出発する事に。
期間中はほぼ毎日、自作のペンネにケチャップをかけただけのものとパン、
ポテチかファストフードくらいしか食べてなかった僕にとって
そのアップルパイはとても優しく美味しく感じた。
そして、そろそろ出発というときにスマイリーは "もし、良ければ何だけど、
"友達が休暇でウィントフックに帰るから乗せて行ってくれないか?"
と、お願いされ
"僕はどうせ行くしいいよ。"
またしても了承する。
主要都市間以外はタクシーかヒッチハイクが主な移動手段。
旅の最後にナミビアのちょっとした文化に馴染むのも良いかと思い、
彼の友達と大きなスーツケース、スマイリーからお礼のアップルパイを受け取り
ウィントフックを目指す。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Russia pt.29
2017/02/22 2:57 a.m.
ナミビアはニュージーランド(テカポ)、アイルランド(アイベラ半島)に並んで世界3大星空景勝地
夕方の雲を引きずったまま夜を迎えるが予報通り22時には雲はほとんどはけてきて、
近くの街の光を拾ってはいるものの今まで見た事のない星空が広がっている。
午後10時半から南東にカメラを向けタイムラプスの撮影を開始
午前1時頃
南東から天の川の大きなアーチを辿ってカメラとは反対の南西まで見渡していると、
地平線近くの空に流星とは明らかに違う大きな光が強さを増しながら
どんどんこちらに向かって来て、3秒後にはまばゆい閃光を放ち消滅した。
午前4時頃
撮影も終盤に差し掛かり、
最初はツリーの間にあった天の川も時計回りに進み、
地平線の向こうから煌々と光をまとった月を引き連れてきた。
およそ6時間に及んだタイムラプスの撮影の間、
一定間隔で発光するストロボを除き闇に溶け込んだ僕は感じた。
ここは宇宙だ!!
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.28
2017/02/21
全てが報われた
10分もすると雨は上がり、雨宿りをさせてくれたキヴァーツリーを撮ろうと上を見上げると…
"虹だ!!"
その言葉を合図に全体が収まる位置まで走る、走る。
7:15 a.m.
いつか出ると思っていた虹
雨にもなれなかった水蒸気が乱反射して乱暴なまでに空を彩る。
このナミビアの象徴の植物であるキヴァーツリーと共に撮れたことは意味があると思う。
7:26 p.m.
色は黄色から赤へ、虹は消えかける寸前に薄っすらと二重にかかり刻一刻と状況が変わっていく。
今まで雨を避ける様に行動をしていたが、
僕は雨季のナミビアに来て最前線から逃げていただけだったのかもしれない。
それでも自然はその場に馴染むという大切な事を教えてくれた。
昨年末に航空券を予約してから興奮と不安を繰り返していたが、
この瞬間全てが報われた。
7:30 p.m.
ケープハイラックス
彼らにとって日常の光景の中で、
キャーキャー騒いでる僕は非日常に映ったかも。
騒がしくてすいません。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.27
2017/02/21 7:06 p.m.
僕が雨宿りで寄り掛かっているキヴァーツリーはとても硬いが、
それでも生きている植物の生温かいぬくもりが背中に伝わってくる。
小動物達は束の間の雨を歓迎して盛んに鳴き出し、
キヴァーツリーは水を吸い上げ空気を浄化し、
この辺り一帯を新鮮な空気が包み込む。
ここは楽園だ。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.26
2017/02/21 7:04 p.m.
夕方、再度キヴァーツリーを撮りに庭園(と言っても広くて奥に行くと迷う)へ
まだまだ若くただの巨大アロエの様なキヴァーツリーに
夕陽と成長したキヴァーツリーを添えて撮る。
雨雲が頭上を覆い、雨が少し強めに降って来たがすぐに上がるだろう。
僕は大きなキヴァーツリーの下で雨宿りをすることにした。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.25
2017/02/21
キヴァーツリーフォレストガーデン
このキヴァーツリーフォレストガーデンというキャンプ場の管理人はたくさん動物を飼っていて、
最初僕が着いた時は受付のあるハウスの前に犬と猫が1匹づつ、
中に入ると猫が1匹赤ちゃん豚が1匹、
外に出ると犬と猫が1匹増え、テントを立て再度ハウスを訪れると
イボイノシシが1匹(どうやら赤ちゃん豚はイボイノシシの赤ちゃんらしい)
と、軽く動物触れ合い広場の様に動物がどんどん増えて行く謎のキャンプ場だった。
12:43 p.m.
キヴァーツリー(アロエ・ディコトマ、kokerboom)
世界最大のアロエの品種で大きなものは10m位まで育つ。
水が無くても1年くらいは平気で幹はとても固く葉はアロエの様に柔らかい。
乾燥した大地にハツラツと生えていて、見ているとなんだか元気になる。
倒れているものを見てみると幹や茎の中はストローの様に空洞になっており、
水を効率良く吸い上げる様に出来ている。
この茎に矢を入れ矢筒として使っていたらしい。
5:48 p.m.
夜に備え少し昼寝をした後、フォレストガーデンから2km位の所にある
"ジャイアンツプレイグラウンド"へ
大小様々な岩が積み重なって色んな形が作らている、
まさにその名の通り巨人が積み石をして遊んでいたかの様な不思議な場所。
5:55 p.m.
よく見るとほんの少しだけ岩と岩が繋がっていたりするが、
本当に乗っかっているだけの岩もある。
結構広く、順路を示す小さな看板はあるが本当に合っているのか心配になる。
6:45 p.m.
キャンプ場に戻るとハウスの脇にある檻から
管理人のおばちゃんがバケツを持って出できた。
何があるのか覗いて見るとなんとチーターがいるではないか…
その奥には山羊の檻もあり、もう訳解らんと下を向くとげっ歯類の下顎の骨が落ちている。
このキヴァーツリーフォレストガーデンには
野生のハイラックス(ネズミのでっかいやつみたいな小動物)がいるが、
おばちゃんが捕まえてチーターのエサにしてるんじゃ無いかと思ったら、
少し怖くなってしまった…