Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.24
2017/02/21 6:38 a.m.
太陽が昇り始めると東から西の地平線まで、
空全体が豊かなグラデーションを描き谷底の川は空の色を拾い輝きだした。
後を振り返るとフランス人一家の旦那さんと女の子が散歩をしていた。
少し気難しそうに見えた旦那さんだったが、
"グッドモーニング"と笑顔で挨拶をしてくれ、
女の子はパジャマのままいつも小脇に抱えているチーターのぬいぐるみを持って、
いつもの笑顔で微笑みかけてくれまた歩き出した。
二人を見届けていると女の子は振り返って僕に手を振り、
朝一番の柔らかい光を浴び輝くブロンド色の髪をたなびかせ
小走りでお父さんを追い掛けていった。
その光景は余りに美しく只々見とれてしまった。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.23
2017/02/20
フィッシュリバーキャニオン
夜明け前にタイヤ交換を済ましフィッシュリバーキャニオンへと向かう。
ここはアメリカのグランドキャニオンに次ぐ世界で2番目に大きな渓谷。
見応えのある景色の割に人は少なめで穴場的な場所。
ここでブランドバーグでも一緒になったフランス人一家と再会する。
12:59 p.m.
フィッシュリバーキャニオン
綿あめの様な雲が連綿と続き雄大な大地に影を落としまだら模様を着け、
谷底からゴーッという水の流れる音が聞こえ水量の多さを感じさせる。
カラスの様な鳥スターリンはここでも可愛い声で鳴きメスを追いかけ、
フランス人一家の女の子(5歳くらいかな)は僕にご自慢の双眼鏡を見せ
微笑みかけてくれた。
6:59 p.m.
風と雨による侵食地形
まるで大地に根を下ろすかのような地形をして、
層によって色合いが微妙に異なり岩にも個性がある。
8:00 p.m.
日没後
サンセットを展望台から見届けた後はみんなキャンプ場に戻ったり、
ツアーのお客さん達は展望台の裏でガイド達が用意したディナーで宴が始まり、
良い匂いがしてくる。
こんな景色の中でディナーを過ごすのは最高だろうけど、僕はもっと最高な写真を撮るため
みんなとは逆方向へ移動する。
太陽が西へ沈めば沈むほど色は濃くなり暑い1日を労うかのようにゆっくりと夜が始まった。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.22
2017/02/19
移動日
後ろ髪を引かれる思いでセスリムを後にする。
ナミビアと南アフリカの国境付近にある、リッチターズベルト国立公園へ行こうとするも
日没間際にまさかのタイヤバースト 。
前日に空気を入れ直していたので完全に油断していた。
スペアタイヤに履き替えようとするも雨が降ってきてこの日は終了。
元々この日は車中泊の予定だったので問題は無かったが、
今後はスペアタイヤを使っているので余り無理は出来ない。
夜、車の中で今後の日程を考え直し、リッチターズベルト国立公園行きを変更して
その後に行く予定だったフィッシュリバーキャニオン、キバーツリーフォレストガーデン行きを
繰り上げしたのち、Dune45の夕景リベンジに向かう事に決める。
雨は日付が変わる頃まで降り続き不安を煽ってくるが、
翌朝起きると雨は上がり日が昇る前に作業を終わらせると曇天は続いているが
絶対に晴れるという自信がどこからともなく湧いてきた。
12:19 p.m.
セスリムから南下中この景色を撮り、車に戻ろうとしたら遥か遠くから
アップダウンを繰り返すたび見え隠れしながら車が向かってきた。
旅中すれ違う車とお互いの無事を祈りサムアップや手を上げたりして挨拶を交わしたが、
些細な事だけど心強っかた。
この車の運転手もすれ違いざまにスピードを落とし大きく手を振り
"良いの撮れたか?"と声を掛けてきた。
僕は高々とサムアップして大きくうなずいた。
3:07 p.m.
通り過ぎて行くスコールをタイムラプスで撮ろうと用意していると
右から馬が近づいてきた。
これはフレームインするぞ!
何てワクワクしてたら馬は進路を変更して車の方へ来るではないか。
そして、通り過ぎるのかと思いきや車の中に頭を突っ込み、
シートに落っこちていた一枚のポテトチップスをペロリ、もっとくれと僕に訴えかけてきた。
6:03 p.m.
タイヤがバーストする直前に現れた彩雲
幸運の兆し何て言われる事もあるらしいが、タイヤはバーストした。(自分の管理ミスだけど)
しかし、後々考えるとやっぱり吉兆だったのかもしれない。
7:30 p.m.
何かに役立つと思って持っていった手袋がこんなとこで役に立つとは…
純正工具は使い難く手際が悪い。
そのせいもあって雨が降ってきて終了。
ま、急いでる訳じゃないんで良いんだけどね。
何かに役立つと思って持っていった手袋がこんなとこで役に立つとは…
— Shinsuke Iseya (@Issseeey) 2017年4月25日
純正工具は使い難く手際が悪い。
そのせいもあって雨が降ってきて終了。
ま、急いでる訳じゃないんで良いんだけどね。 pic.twitter.com/wuyS9xsyTr
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.21
2017/02/18
デッドフレイから戻り休憩した後、再度Dune45に戻る。
人は少ないがどうしてもゲートの閉まる時間が気になってしまう。
タイムラプスも撮ろうとしてたのもあって、Dune45では感動はしたけど
余り納得のいく写真は撮れず、モヤモヤした気持ちを残す羽目に。
6:01 p.m.
Dune45へ向かう途中オリックスが現れた。
西に太陽が沈み砂丘の曲線が輝きながら浮かび出した広大な景色の中に
ナミビアを象徴する動物。
いつか訪れるだろうと思っていたワンシーン
撮れた時は本当に嬉しかった。
6:35 p.m.
Dune45の手前にある大砂丘
綺麗なS字を描いた砂丘が夕日に照らされる。
やはりこの辺りも午後を過ぎた辺りから風が強まり、
空に砂が舞い雲のように薄く幕がかかる。
7:23 p.m.
Dune45の脇にある枯れ木
デッドフレイにある木と同種。
今にも蘇りそうな勢いがある。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.20
2017/02/18
デッドフレイ(死の沼、Deadvlei)
川の氾濫によって沼が出来きたが、気候が変り砂丘に閉じ込められ900年前に
そのまま枯れてしまった。
シャトルバスの運転手に15時までだと言われ、
5時間この撮り尽くされた場所を彷徨う。
この日、今旅最長の17kmを歩く
11:57 a.m.
僕が着いた時には人が多かったが、次第に帰り始めお昼を過ぎると僕一人に 。
まるで魔法に掛けられたかのようにひっそりと静まり返るデッドフレイ
味わった事も無いような神聖な空気が漂う中で、プロ、観光客達に
撮り尽くされたこの地をどう撮るか最初びびってしまった。
それでも撮る以外の選択肢は無く、歩き回っているとぐんぐん上がる気温
とは対照的に気持ちは落ち着き僕なりの視点を取り戻す。
12:01 p.m.
炭化した木の表面は陽射しを受け熱を持っているが、
植物の水気を含んだ生暖かさは無くただ熱い。
バチェリア・エリオロバという木で、種子はコーヒー豆の代用にもなる。
枯れてるいのも含めよく見かけた。
12:03 p.m.
やはりどれを撮っても格好良く、テンションは上がる。
この木もネットでよく見かけるがそりゃ撮るわとしか言いようが無い。
1:21 p.m.
やはりここにも水の跡が
かつては水があり植物が生え、動物達がいた事を想像すると
何て美しい場所だっただろうか。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.19
2017/02/18
セスリムキャンプ場
17日は移動日
まだ体調も全快では無いので、ウォルビスベイから休み休み運転しながら
セスリムキャンプ場へ
今回の旅のメインとでも言うべきナミブ砂漠の玄関口となる内陸の砂漠地帯。
ここは約8000万年前に出来た世界最古の砂漠で、
海沿いの砂と比べると赤く酸化しているのが特徴。
7:47 a.m.
Dune45
キャンプ場から45km地点にある名物砂丘
みんなここでサンライズを迎えようとゲートオープンと同時にヨーイドンで出発する。
この日は土曜日という事もあってか本当に人が多かった。
朝焼けに照らされる砂丘は素晴らしく綺麗なのだがどうしても人が写り込んでしまう。
仕方なしにドローンを人混みの奥へ飛ばす
人が多過ぎて写真的には厳しかったけど、夜が明け赤い砂が
より赤く染まっていく様は幸せを感じずにはいられなかった。
9:51 a.m.
Dune45kmから更に車で20kmほど奥にあるデッドフレイへ。
デッドフレイを囲む巨大砂丘群の一つ
通称ビッグダディ(約300mくらいかな)に登る人たち。
Iseya-Shinsuke Photography tour in Namibia pt.18
2017/02/16
サンドイッチハーバー
ウォルビスベイから南へ40km
砂地の道なき道を行くために4WDの車とガイドを頼み正午に出発。
1時間ちょい走るとガイドが車を停めここから歩いて行くぞと歩き出した。
重い荷物を持っている僕に対し身軽な彼はどんどん先へ行き、
遠くにそびえる壁の様な砂丘をぐいぐい登って行く。
遅れること数分僕が砂丘を登り詰めると、彼はどうだと言わんばかりに
"ここがサンドイッチハーバーだ!"
と、紹介してくれて た。
1:27 p.m.
サンドイッチハーバー
内陸で風と水によって削られた岩が砂となり大西洋に運ばれ、
また風と水によって陸に押し戻されてくる。
旅中、何度か車で真っ黒な川を渡渉したけどそれらが
ブランドバーグやスピッツコップのかけらを運んで、
ここに集まると考えると感動せざるを得ない。
1:55 a.m.
そして、撮りたかったイメージにチャレンジ
波のチューブの向こうに砂丘
なんて写真を撮りたかったけど遠浅のため波打ち際から100m位の所で波が立ち、
それだと遠過ぎるので変更して、
波打ち際で長旅をして来た砂混じりの水と砂丘を写し込む。
光を透過した海水はより黄緑がかって見えた。
3:33 p.m.
ウォルビスベイに戻る途中、段々と気温も下がり霧が立ち込め
先は真っ白になってしまった。
"ここには1日で四季がある。さっきまでは夏だけど、今は冬だ。"
ガイドに写真を撮るために停めてもらうと彼は言った。
最初、僕がここに自分の車で途中まで行って歩いて行こうと思ったけど、
直ぐに引き返したとガイドに言うと彼は大笑いしながら
"それは無理だよ、だいたいここで海に入った奴は初めて見たよ!クレイジーだ!"
来る時もそうだったがガイドは新聞の潮位表を見ながらルートを決めてた。
確かにここは1人では来れなかったな。
気さくで優しいガイドだった。